洗脳されてる？電話占いの事件に巻き込まれないためには

芸能人が占い師に洗脳されるという話をニュースで聞いたことがありますよね。もちろん、私たち一般人も洗脳状態に陥ってしまうことはあります。

電話占いではすぐに占い師の先生と繋がることができるので知らない間にのめり込んでしまう方も少なくありません。

電話占いでトラブルに巻き込まれないためにはどうするべきか、リサーチしてみました。

電話占いは私たちの状況や宿命を読み解きながら、未来へと導いてくれるものです。

より良い未来を目指し、占いの力を借りるのであれば占い師の先生と深い信頼関係を築くことも大切です。

しかし、その信頼関係のバランスが崩れ、依存・洗脳と心を蝕む関係になってしまったとき、それは大きな悲劇へと変わっていくことがあります。

メディアで取り上げられた電話占いによる洗脳事件をご存知でしょうか？

テレビで取り上げられた電話占いの洗脳事件は、占い師によって心のスキマに付け込まれてしまった人間の悲劇とも言えるでしょう。

【その①】電話占いで洗脳された女性とは…

電話占いで洗脳されてしまった良子さん(仮名)は、二児のシングルマザーでした。

頼れる人が周りにおらず、働きながら誰にも助けてもらえない1人での子育ては心身的に大変なものだったと、想像するだけでも感じることができます。

本当にこのまま一人で2人の子供を育てていけるのか…という漠然とした不安と孤独感を感じる毎日。日に日に何かにすがりたいという気持ちが強くなっていったのでしょう。

【その②】占い師との出会い

そんなとき彼女の目に何気なく止まったのは電話占いの広告でした。良子さんは軽い気持ちで利用してみることに…。

多くの電話占いサイトは、占い師の先生ごとに1分当たりの鑑定料金が設定されており、実際にかかった鑑定時間(通話時間)分、加算されていくシステムがほとんどです。

いくつかの大手電話占いサイトの1分間の鑑定料金を確認してみると、平均として1分間200円～450円程度の鑑定料金が設定されています。

この電話占いは20分 4,200円の鑑定料がかかるもので、時間の延長もできるシステムでした。1分当たりに換算すると210円となり、大手電話占いサイトの平均と比べても比較的安く設定されているといえます。

電話占いを初めて利用した時に鑑定をした占い師Aが、この事件の加害者となる人物です。

このとき、良子さんは電話占いでは占い師Aに対して、恋愛の相談をしたそうです。占い師Aは良子さんの話を親身になって聞き、良子さんが好意を持っている男性ととても相性が良く、相手も良子さんに好意を持っているという旨の鑑定結果を伝えたそうです。

そして占い師Aは、良子さんに対して「私の言葉を信じて今後も相談すれば、その男性との結婚も可能である」と言ったのです。

気になる男性と結婚できるかもしれないという嬉しさ以上に、普段周囲の人との接点があまりない良子さんにとって、親身になって話を聞いてくれた占い師Aの存在が大きくなり、その後も電話占いを利用し続けるようになりました。

いつしか気になる男性との相談ではなく、占い師Aと電話占いで話しをすることが良子さんの楽しみとなり、占い師Aが良子さんにとって一番身近な存在となっていきました。

日に日に占い師Aに対しての依存度が増していき、電話占いでの相談は週に2回とメールでの複数回のやりとりと、良子さんの占い師Aに対する電話占いの相談料は月に8万円を超えるようになっていきました。

【その③】依存、洗脳、そして人格の崩壊

占い師Aに依存した良子さんは、電話占いに没頭するあまり子供に十分な食事を与えず生活はどんどんと荒んでいきました。

空腹を訴え泣いている子供を横目に、毎日占い師Aへと電話をし続けたのです。

良子さんが電話占いを利用し始めて10ヶ月が経ったころ、占い師Aの助言により子供の親権を父親へと渡し、良子さんは占い師Aの近くに身を寄せることになりました。占い師Aの身の回りのお世話をすることになったのです。

今まで電話で話していた占い師Aとの対面を喜んでいた良子さんでしたが、この頃から優しかった占い師Aの態度が一変します。良子さんに対して高圧的な態度で叱咤や罵倒、恐喝をするようになっていくのです。

占い師Aは良子さんのせいでマンションからクレームが入ったからと高額な賠償金を請求するようになり、良子さんを心身的に追い詰めていきました。

占い師Aを心の拠り所にし依存していた良子さんにとって、占い師Aの言葉は絶対的なもので、度重なる脅しや言われもない賠償請求にも従わざるを得ない状態でした。

占い師Aの身の回りのお世話、急な呼び出し、毎日の高額返済と、良子さんは次第に普通の会社で働くことが困難となり、風俗店で働くことになりました。

時間があれば風俗店で働き、少しの休憩時間で占い師Aの身の回りのお世話をするという異常な日々が続き、風俗店での収入のほとんどが占い師Aへの返済へと充てられ、良子さんは食べる物を買うお金さえもなかったのです。

良子さんは心身的に限界に達していましたが、占い師Aに従うしかなかったのです。

この時すでに良子さんは、占い師Aに対して1億円余りのお金を支払っていたそうです。

【その④】そして事件発覚

この異常な生活に終わりが訪れるきっかけとなったのは、国税局という意外な理由でした。

風俗店で1日中働いていた良子さんは、かなり高額な収入を手にしていたことになりますが、税金の申告がなかったため半年前から国税局の内偵捜査が入っていたのでした。

この時、約2年半で1億円近く稼いでいた良子さんには数千万円の納税義務がありましたが、良子さんの生活は水道・ガス・電気などが全て止められ生活できるような状態ではない悲惨なものだったそうです。

そんな状態でも、良子さんには数千万円の税金の支払いが命じられました。

多額の納税を強いられた良子さんが頼るのは、やはり占い師Aでした。

良子さんは占い師Aに、滞納している税金を納めるために、今まで支払ったお金の返還してほしいと助けを求めましたが、全く取り合ってもらえず、そればかりか今まで支払ってきたことの事実さえもないことだと言い放ったのです。

この占い師Aの態度に、深い洗脳状態にあった良子さんも少しずつ目が覚めていったのでした。

【その⑤】洗脳からの解放

この占い師Aの態度をきっかけに、良子さんは弁護士を雇い占い師Aへ約1億円の返金を求める裁判を起こしました。

金銭の受け渡しはほとんどが現金だったため、占い師Aと良子さんのお金のやり取りをなかなか実証することは困難でしたが、約3年がかりで洗脳の事実が認められ、占い師Aに対して1億円の返還を命じる判決が下りたのです。

事件自体は想像を絶する異常なものでしたが、占い師Aと良子さんの出会いはどこにでもあるごく普通のものでした。

占い師Aは良子さんから奪った1億円は返還しましたが、刑事事件として罰せられることはなかったので、今も普通に生活しているはずです。

お金は取り戻せたとしても占い師Aから受けた、良子さんの心と体のダメージは簡単に消えることはないでしょう。

非現実的な事件ではありますが、意外に身近で誰にでも起こりうることなのかもしれません。

占い師との関係が事件にまで発展してしまった良子さんですが、事件になるほどではなくても、占いによって依存・洗脳してしまう方は意外と多いのです。

占いを利用する時には、少なからず悩みやトラブルを抱えています。誰かに話を聞いてもらいたかったり、助けてほしかったりと、心が弱くなっている方も多いことでしょう。

そんなとき、心の隙間にスッと入り込む優しい占い師の言葉を全て受け入れてしまう方も少なくないのです。

占い師は人に信頼感や安心感を与えることに長けています。悩みや秘密を話してもらうのですから、その間に信頼関係を築くことは占い師としても重要なポイントなのです。

占い師の中には、この事件のように言葉巧みに心の隙間や弱さに付け込む悪徳な占い師も少なからず存在しています。

そんな悪徳占い師に引っかからないためにも、まずは自分が洗脳されやすいタイプかどうなのかを知っておくことも大切です。

そこで次は洗脳されやすい人の4つの特徴をまとめてみました。自分の言動と重ね合わせながらチェックしてみましょう。

全てのことが上手くいっていない人

仕事やプライベートなどすべてが上手くいっていないときには、何とかその現状を打開したいと考えるものです。

自分に対して温かい言葉をかけられたり、自分の現状を的確に当てられたりすると、一気に依存してしまい洗脳されてしまうことがあります。

特に家族や友人との関係が上手くいっておらず、周囲に話を聞いてくれる人や助けてくれる人がいない孤独な人は要注意。

自分を助けてくれる人に依存しやすく、周囲にその依存をやめるように促す人もいないことからどんどんと洗脳状態へと陥ってしまうのです。

真面目すぎる人

洗脳しようとしてくる人は、一見とても誠実に見えて行いも折り目正しい人がほとんどです。

真面目な人は人を疑うことを知りません。そのためこのような人を信頼する傾向にあります。

真面目がゆえ、一度信じ込んでしまうと言われたことを忠実に守り、視野が狭くなってしまうので周囲の反応を受け入れられなくなっていきます。

周囲から孤立すれば、さらに洗脳の深みにはまることとなり抜け出せなくなってしまいます。

一度決めたことの考えを曲げられないのも真面目の特徴なので、なかなか洗脳から立ち直ることが難しくなります。

流されやすい人

・人に頼まれるとNOと言えない
・新商品や流行っていると聞くとつい買ってしまう
・人の影響を受けやすい

流されやすい人はこだわりや自分の意志があまりないので洗脳されやすいと言われています。

洗脳しようとする人は、相手に色んな情報を与えながら考え方をコントロールしていきます。自分で決めているように思えることでも、考え方自体がマインドコントロールされているのです。

どんなに考え方を操作されていたとしても、自分自身で判断していると思っているため、なかなか洗脳されていることに気付きにくく、洗脳されている事実を認めることができません。

自分に自信がない人

自分に自信がない人は自分で判断することが苦手です。すぐに誰かの意見や考え方に同調してしまう傾向にあります。自分に自信がないことで自分の存在価値を見出すことができずに、人に依存しやすくなります。

考え方も視野が狭くネガティブになり、その人に頼らなければどうすることもできないほどに、自分というものがなくなってしまうのです。

先ほどの良子さんと占い師Aの出会いはごくごく普通の電話占いから始まっています。

もしかすると、意外と身近な人が同じような状態に陥り洗脳されている方もいる可能性があります。

そこで次は、電話占いですでに洗脳されている可能性が高い人の3つの特徴をまとめてみました。

占い師の考え方に依存している

友達との普段の会話の中で占い師の話が徐々に増えてきている方は、要注意です。

依存・洗脳状態に陥ると、どんなに小さな判断でも占い師の考えを聞かなくては決断できなくなってしまいます。

「占い師の先生が言っていたんだけど…」
「占い師の先生に聞いてみたら…」
「占い師の先生に、聞いてみる」

など、会話の中に占い師の存在が大きくなってきた時には洗脳されている可能性があります。

自分の行いに肯定的

洗脳されている人はマインドコントロールされているので、周りからは異常に見える行為でも何の違和感も感じずに行ってしまうのです。

占い師に促された自分の言動に対して肯定的なので、自分の考え方は常に正しくみんなに受け入れてられていると思いこみ、家族や友達など周りの人にも理解を求めようとしてきます。

宗教などに入信した人が周囲の人を勧誘すると同じような感覚かもしれません。徐々に周りに人がいなくなり、孤立することでさらに洗脳状態が悪化していきます。

自分は洗脳されていないと思っている

洗脳されている人は基本的に、自分が洗脳されていることに全く気付いていません。

家族や友達が注意や心配をしても、自分は洗脳されていないと思っているので全く聞き耳を持ちません。

洗脳状態を解くのが難しいと言われる理由は、このように本人が洗脳されていると全く自覚していないということが大きな問題でしょう。

全てを自分の意志で決めているから、洗脳されてはいないと思っているようですが、その考えこそがマインドコントロールされている人に見られる代表的な特徴と言えるでしょう。

占いというもの自体が、悩みやトラブルを抱え心に隙間がある人とその状況を手助けする占い師を結び付けるものであり、一種の洗脳状態を作り出しやすい状況と言えるでしょう。

電話占いを利用する時、洗脳されないためにはまず自分自身の考えをしっかり持つことが大切です。

占いとは未来を予期するものではなく、現状を良い方向へと進めるためのきっかけにすぎないのです。占い師からの助言を全て鵜呑みにするのではなく、そういう考えもあるんだなぁ…と軽い気持ちで受け取りましょう。

占い師の意見だけでなく、自分の考えや周囲の反応など総合的に判断する力を持っていれば、電話占いで洗脳されることはないでしょう。

また、同じ悩みを何度も相談するのもやめておいた方が良いでしょう。

何度も同じ悩みを相談することで、自分が望む結果が出るまで不安感がどんどん大きくなり、精神的に追いやられてしまいます。

悪徳占い師はそんな少しの心の隙間を狙って一番痛い部分を的確につついてくるので、洗脳されないためには占い師に隙を見せすぎないことも意識しておきましょう。

ほとんどの占い師は良識ある方ばかりですが、中には良子さんを心身的に蝕んでいった悪徳占い師も存在しています。

そんな危険な占い師に洗脳されないためにも、ぜひ注意が必要な特徴を覚えておきましょう。

一番の理解者であると強調する

洗脳状態に陥らせるためには、まず周囲から孤立させて占い師以外の考え方を遮断する必要があります。

周りから孤立させるために、占い師は自分が一番の理解者であることを刷り込んでいきます。

周りはみんな敵、味方は自分だけ…とマインドコントロールすることで洗脳状態を作り出しているのです。

自分だけが理解者で、周囲の意見を聞いてはいけないという占い師には気を付けましょう！

アメとムチを使い分ける

悪徳占い師は洗脳状態をつくり上げるために、アメとムチを使い分けることが多々あります。

これは相手を服従させるために効果的な方法とも言われます。優しかった態度が一変して冷たくなったりすると、嫌われたくないという不安感から、徐々に心が支配されていき、のめり込んでいってしまいます。

本当に信頼できる占い師であれば安定した関係を築くはずなので、急に威圧的になったり、そっけなくなったりする占い師には注意しましょう。

人格を否定する

洗脳状態を作るためには、精神的に弱っている時が心の隙間に入り込む絶好のタイミングです。

占いで人格を否定され続けることで、自信は喪失し精神的に追い詰められていきます。このつらい状況を解消する為には、占い師に頼るしか道はないと考えるようになり、徐々に洗脳されてしまうのです。

「このままでは全て失敗する」
「みんながあなたの失敗を望んでいる」
「今までの行いのせいで不幸になっている」
「あなたはダメな人間で必要ない」

など、人格を否定するような意味合いの言葉を使う占い師がいれば、すぐに鑑定をやめましょう。

電話占いで洗脳されてしまった場合、一番重要となるのが周囲のサポートです。

何度もお伝えしましたが、洗脳されている時には、その事実を全く認めずに周囲と距離をとるようになってしまいますが、そんな状況でも諦めずに根気よく説得を続けてもらうことが大切です。

あまりに対処が難しい時には、そういったケースを多く扱っている専門家の力を借りてみることもオススメです。

物理的に占い師との接触を断ったとしても、メンタルのケアができていなければ、また同じことを繰り返してしまいます。

心の回復もかなりの時間を要することになるので、根気よく見守っていくようにしましょう。

また、電話占いを利用中に何か違和感を感じた時にはすぐに利用をやめることをオススメします。気になることがあれば、電話占いサイトのカスタマーサポートに相談するなど、洗脳に対して早めに自衛することも大切です。

事件性はなくても、実際に電話占いを利用したことで洗脳されかけたと感じた人は意外と多いようです。

そこで電話占いを利用して洗脳されかけた人の体験談を集めてみました。

電話占いで洗脳されかけた人①

電話占いで洗脳されかけた人②

電話占いは、いつでもどこでも鑑定してもらえる便利なツールです。洗脳状態にまでは陥らなくても、便利さゆえに常に電話占いに頼ってしまうという依存状態に陥ってしまう方は少なくありません。

このような状態になってしまうと、趣味や楽しみの領域からは外れてしまうと言えるでしょう。

電話占いを正しく楽しむためには、占い師の鑑定結果や助言を上手に受け流すことも必要です。占い師の言葉一つ一つに一喜一憂してしまうと、心に余裕がなくなり依存心が強くなっていきます。

占い師の鑑定結果や助言は、絶対的なものではありません。そのことをしっかり理解した上で電話占いを利用してください。賢く有効に活用することであなたの毎日もきっとより実りあるものになるはずです。

いかがでしたか？

冒頭でご紹介した電話占い洗脳事件は、役10年前に実際に起こった事件です。事件が起こった当初は、まだ電話占いの知名度も低く現在よりはるかに利用者が少ない時期でした。

良子さんと占い師Aの出会いから10年経ったいま、電話占いを利用する方が増えるとともに、多くの電話占いサイトが安心・安全に電話占いを利用できるようにと、様々な規定やサービスを設けるようになりました。

占い師の質も格段に改善され、またトラブルが起こるとネットの口コミやSNSによって多くの方が情報を得られるようになっています。信頼度は増したといえるでしょう。

しかし、それでもなお心の隙間に入り込み悪徳占い師は存在していることは決して忘れないでください。私たち電話占い利用者が、楽しむことを前提に適切に電話占いを利用することが大切です。

依存や洗脳状態に陥らないためにも、まずは自分の考えや意思をしっかり持ちましょう。電話占いを楽しめる心の余裕を維持することを忘れないでください。